碑名:海嘯紀念碑

資料概要

【碑銘】
海嘯紀念碑
【建立年】
昭和9.1.3
【施主】
夏井村
【施主分類】
市町村
【建立場所】
国道395(旧45)号脇
【対象災害】
昭和津波
【大きさ】
高240㎝幅130㎝厚83㎝
【タグ】

碑文面

  • 【表】時維昭和八年三月三日午前二時四十八分、偶々震天駭地強震あり。にわかに人心恟々として、明治二十九年大海嘯を想起、右顧左■■る中、同■■■■■■■海中遥かに方、雷の振動とともに殆んど避■■はかなくもなく、海嘯襲い来たり。たちまちにして海岸一帯の漁舎漁具流失して、その隻影を止めず。その状、酸鼻を極めたり。損害また甚大なり■言えどもこれも往年の三陸大海嘯のそれに比せしが、家屋納屋等倒潰流失数なお算するも、人家流失1、溺死者1名に止まる。これ被災中の幸事というべし。災後において、全国的の同情を蒙り、就中東京朝日新聞社その他関係要路特志者の厚き同情により、莫大なる義援金品の贈与に預り、各種の救済を全うし、今や復興甦生の第一歩を踏出しを得たるは、これひとえに各位の賜物と本村は感激措く能わざるところなり。尚、東京朝日新聞社より岩手県を経て、特に記念碑建設費を寄贈せらる。ここに碑を建て、永くこれを伝えんとす。回顧すれば、明治二十九年六月十五日午後六時四十分の大海嘯は今次の海嘯の十数倍の高浪怒濤の襲うあり。人畜の死傷附近のみにて200余、家屋住宅等の流失全滅したる殆んど400余戸に及び、その惨転、断腸の感あり。記して伝う。

  • 【裏】-

地点概要

【所在地】岩手県久慈市夏井町【緯度】40.211377【経度】141.791126
【地点備考】土手下

出典

  • 卯花政孝(2002)「三陸沿岸の津波石碑・標石(含む墓石)ー青森県三沢市~岩手県岩泉町ー」『津波工学研究報告第 19 号』東北大学

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